
南太平洋館の運営管理業務にあたるICS鬼頭マネージャーからの現地レポートです!!
パビリオンの運営はまるで航海客船のよう? 今月も灼熱の上海万博からのレポートです。
マロー(トンガ語で、こんにちは)今回も上海万博からのレポートです。
私の勤務する太平洋館は15カ国の連合館なのですが、このうち4カ国分のナショナルデイ【以下NDと略】が、
8月1日からの1週間で4本連続実施という『ND台風』に見舞われています。
折角の記念すべき日なので間隔をおいてくれればもっと丁寧にできるのに、なぜかこの週と、
10月末に立て続けにあり、苦戦しています。
「誰がこんな過密日程を決めたのか」といまさらながら万博局に抗議に行きたくなってしまうほどです。
8月1日サモア、2日トンガ、4日クックアイランド、5日フィジーと、太平洋連合館参展国の中でも大国が続き、
しかも各国にとっては自分たちの国の一大事ということで我々運営サイドへのリクエストや変更も膨大になっています。
そんな中で、8月2日のトンガ王国のNDでは、王国プリンセスをお迎えしての実施となりました。
私もコンベンション業界では長く勤めていますが、海外で日本以外の皇室をご案内するのは初めての経験でしたので、どんなことが起こるのであろうかと大変に緊張しました。
実際にお目にかかると“さすがプリンセス”というオーラが立ち込めていらっしゃり、雰囲気もとてもエレガントです。
しかし驕ることなく中国館の国宝や展示物に興味を示されて大いに質問されていました。
警察の先導で太平洋館へ到着されると、各国の興奮過剰気味の歓迎にもたじろぐことなく、一人ひとりに感謝を示されます。
面白かったのは、中々お近づきになれない方ということもあり、各国のスタッフもいつものVIP訪問時とは異なって特別の民族衣装で着飾っていたり、贈り物も格別のものをご用意していたりしていたことでした。
プレスカンファレンスの最後では、各国毎の写真撮影にも気軽に応じてくださり、太平洋館一同、狂喜の様子でこの日を終了しました。
私個人も、プリンセスの立ち振る舞いの美しさに圧倒され、ご案内しながらも時折見とれてしまう、という実に不思議な感覚を味わいました。不遜な形容かもしれませんが、“大きいけれどかわいらしい”プリンセスでいらっしゃりました。
こんな日々送りながらも、7月終わりには夜の8時に全館突然停電という大きなアクシデントがありました。
館内では多少ですが悲鳴も起こり、安全に来場者全員を館外に誘導した後に、この日は安全確認のため臨時閉館という判断を下しました。
電気が復旧して誰もいなくなった館内を点検しているうちに、
「まったく、停電なんてとんでもない、事故でもあったらどうしてくれるんだ。また全部僕のせいにされてしまうではないか」などと憤っていた気持ちから急に、
「でもよくよく考えると、お前さんも3ヶ月たって相当疲れているのだね」と、
思わず館そのものに感情移入してしまいました。
するとこの太平洋館が、15カ国のスタッフを乗せて半年間休み無く航海する客船のように思えてきて、それでは自分は客船員であったのか」、と意味の無い夢想をしてしまうのでした。
点検が終わって館を出るときには、「もう少し大事にしてあげられるといいね」と、運命共同体である館にいっそうの愛着を感じてしまい、おやすみなさいを言って館を後にしました。