★中国の伝統祝祭日豆知識―「端午節」編
日本でもおなじみの「端午の節句」、ここ中国でも伝統的な祭日として「端午節」という日があります。端陽節、五月節、夏節などとも呼ばれ、中国の三大民俗祭日(春節、端午節、中秋節)の一つです。とはいえ、日本の「端午の節句」と意味も過ごし方も違うようです。
まず、中国の「端午節」は新暦ではなく旧暦の5月5日にあります。今年の場合は6月6日になります。
中国古代の愛国詩人である屈原氏を記念するのが端午節の由来だという説があります。今から約2300年前の紀元前278年5月5日、祖国である楚の国が秦の国に併合されたことを聞いた屈原氏は汨羅江に身を投じて亡楚に殉死しました。それを聞いた人々が彼を救おうと船を競い、川中を捜したが失敗して、仕方なく屈原の遺体が魚に食べられないように、粽の葉で餅米を包み、川に投げ込んで魚を飼うようにしました。それが端午節の風習として代々伝わってきて、色濃く残っています。そして、今回カニカニは端午節の風習にめぐりいくつかキーワードをご紹介したいと思います。
キーワードその1、
【賽龍舟(ドラゴンボートレース)】
当時、屈原氏の自殺を惜しみ、百姓たちが船を出して救助に向かうのが起源だといわれています。のち中国全土まで広がり、毎年5月5日彼の命日になったら、ドラゴンボートレースを行う風習が定着しました。船体を龍の形にしたのも魚を追い払って、彼の遺体を守るためだとか。今これがまさに端午節のもっとも重要なイベントとなっています。
キーワードその2、【粽子(ちまき)】
当時笹の葉で包んで川に投げ込んだ粽も今端午節の代表的な食べ物になっています。しかし、それが粽そのものの起源ではないようです。歴史記録によると、春秋の時代(紀元前770年―前476年)には早くもワイルドライスの葉で雑穀を包んで牛の角のような形にする「角黍」があります。それこそ粽の「元祖」でしょう。
2500年も経った今でも、中国人の豊かな食生活で活躍している粽はもちろんいろんな工夫がされてきて、中国人の食に関する知恵の集大成作に間違いない。雑穀から餅米に変わり柔らかくてもちもち感をアップ。餡も定番の醤油肉餡やアズキ餡、地方によってはチャーシューやザーサイなど珍しいものもあり、数十種類まで発展してきました。
昔は原料を買って各家庭で作って家族みんなで食べるのが一般的でしたが、今は粽の専門店やスーパーで購入するのが大半です。ここ上海地域で特に有名なのは嘉興発の粽老舗「五芳斎」です。「江南ちまきの王」とも呼ばれるほど評判です。街中に多く店舗が展開されており、簡単に入手できます。上海にお越しの際はぜひその味をお試しくださいね。
キーワードその3、【香袋(匂い袋)】
端午節1ヶ月ほど前の今、上海の各薬局で、すでに端午節用の匂い袋が発売されています。これも端午節のおなじみのアイテムの一つです。朱砂や雄黄、香薬が入れられ、絹で作られた袋に詰められ、爽やかな香りが漂います。子供たちが端午節に匂い袋を下げるのは魔よけや幸福祈願のためという言い伝えがありますが、最近はアニメのキャラクターなどいろんなデザイン性も取り入れられ、実際飾り物にもなっています。端午節前後に中国にいらっしゃる際、お土産としてはいかがでしょうか。








